【施術日記】3年ぶりの再会。怪我のあとの「歩行の不安」と、視界が晴れる感覚。

12月に10シリーズを卒業されてから、3年。
かつて共に身体の地図を書き換えたお客様から、久しぶりにご連絡をいただきました。
日本の伝統芸能で「声」を届けるお仕事をされているその方は、日頃からご自身の身体ととても繊細に向き合っていらっしゃいます。
今回は、階段で足を滑らせて頭を打って以来、歩くことに不安を感じ、頭の中に霧がかかったような「モヤモヤ」が取れなくなってしまった……というご相談でした。
■ 「できること」と、身体の力を信じること
正直に申し上げて、その「モヤモヤ」の正体を僕が医学的に解明することはできません。
けれど、姿勢を整えて「自己重力」を高め、歩行を本来の質に戻すお手伝いならできます。
「歩き方や姿勢に関しては、しっかりお役に立てます。
頭のモヤモヤについては、身体の自己治癒力が上がるようなアプローチをしていきましょう」
そんな対話から、3年ぶりのセッションが始まりました。
■ 骨盤の傾きを、足裏から紐解く
お身体を拝見すると、怪我の影響か不安からか、骨盤が強く前に倒れ、足元が地面を捉えきれず不安定な状態でした。
セッションでは、まず足裏を丁寧にリリースして、地面を「面」で捉えられるように。
そこから内転筋、そして背中の張りを生まないようにお腹(コア)へと繋げていき、最後に頭の位置を整えていきました。
■ 「あ、今すっとしましたね」
セッションを終えた瞬間、お客様がパッと明るい表情で仰いました。
「スッキリした!……視界が、クリアに見える!」
目の奥の霧が晴れたような、はっきりとした視界。
喜んでいただけて、僕も本当に嬉しかったです。
驚いたのは、セッションルームを出る直前でした。
立ち上がった瞬間に、言葉ではなく身体が「すっと」一本の軸に入った感覚。
お互いに「今すっとしましたね」と笑い合ってしまうような、不思議で心地よい変化。
時間差で身体が本来の居場所を見つけたような、面白い瞬間でした。
来週からは、全身をさらに統合していく「ポスト10シリーズ」が始まります。
3年の時を経て、再び新しい身体の地図を作っていく旅。また来週お会いできるのが楽しみです。

