ロルフメソッド(ストラクチャルインテグレーション)とは?
ロルフメソッドの正式名称はストラクチュラル・インテグレーション(※以後S.Iと表します)は、アメリカの生化学者アイダ・ロルフ博士によって、開発されたボディーワークです。
S.I.の施術は、『 筋肉を構造的に捉え、そのポジションを本来の場所に修正する 』と言うS.I.の概念が生まれました。
筋膜リリースという手技を使い、筋肉を包む筋膜に手や肘、腕を使ってゆっくりと、体中こりかたまっている緊張を解放し、重力に対して身体が整っていくように導きます。
その人自身の中に中心軸を作り、その軸をクライアント様自身で持ってもらうことを目指します。
実際の施術では、身体を押し伸ばしたり、圧を加えたりしていくほか、呼吸を意識したり、ゆっくりとした小さな「動き」の中で、身体を無理なく、より楽な状態に変化させていきます。
S・Iは※ロルフィングという別名でも知られています。
※ロルフイングは、1960年代にアイダロルフ博士が、教え、行っていたワークに対して、彼女のクライアントであった人物が名づけたニックネームです。1979年、ロルフ研究所は Rolfing という名称に対する商標権を取得しました。Rolfing(R)は現在、同研究所のメンバーだけが活動に使用することのできる登録商標 となっています。
筋膜組織に働きかける?
筋膜は筋肉、骨、内臓を包む結合組織で、全身をボディスーツのように包みこんでいます。
この全身に張りめぐらされた筋膜スーツが、一部でも癒着したり縮んでいるとその部分が引っ張り、全身に歪みが出ていきます。
S・Iでは手や肘で、この筋膜組織に働きかけ本来の弾力のあるみずみずしい状態に戻します。硬さや縮み、癒着などによる制限から解放されると身体の各器官は本来のあるべき位置に配置され、身体全体が適切に効率よく機能しはじめます。
重力に対して整っていく?
アイダ・ロルフ博士は人々は重力との闘いにさらされ続けていると言っています。
身体バランスがくずれると、身体は重力にひっぱられ、そしてそれに抵抗するかのような形になり、過度の緊張が生じます。
ある人は前に突き出た頭を支えるために首を緊張させ、ある人は上半身が倒れないように腰や背中を緊張させ、またある人は自分の重さそのままをまかせることなく肩で身体を引き上げたりしています。
S・Iは地球の重力場の中で、身体を抵抗させることなく動けるよう、動きの質自体を変化させます。呼吸や歩く、立つ、座るなどの基本動作を通して楽でなめらかな動きをインプットしていきます。
重力と調和した身体では、余分な力を使わない効率の良い動きが生まれ、疲れにくい身体になります。
Basic10シリーズとは?
アイダ・ロルフ博士が考案した、10回のセッションからなる基本コースです。
筋膜、筋肉、腱、靱帯をはじめとする「結合組織」に働きかけることで、慢性的・習慣的な身体のパターンを改善してゆきます。
セッションを受ける方を尊重しながら、1週間~10日に1度のペースで緩やかに変化を提案してゆきます。
10回のセッションでは1~3が表層、4~7深層、8~10が統合といい、繋ぎあわせて機能させる事を目的とします。
1回目 自由な呼吸
身体を整える第一歩、深い呼吸が出来るようになります。呼吸を開放することを目的に肩や胸郭などを中心にアプローチしていきます。
2回目 地に足がつく
足は土台の部分です。足が水平に地面へ付くよう、足裏のアーチや足全体へアプローチし、楽に立つための土台を作っていきます。
3回目 身体の側面にアプローチし、横の支えを作ります。
身体の側面とは体の前後の厚みです。表面の側面を整えることによって横への広がりを作ります。
4回目 身体の内側の支えを作る。
骨盤底が水平化、内転筋を正しい位置に整えます。
5回目 腹部に空間を作り、下から力の支えを作ります。
身体の前面が十分に体を支える役割にもなり、内臓の働きも良くなります。
6回目 背骨、仙骨に自由な動きを作り出します。
仙骨のバランスを整え仙骨の動きを引き出します。仙骨に動きが無ければ、腰が重かったり腰痛の原因にもなります。
7回目 頭部を正しい位置へ
これまで積み上げてきたバランスに頭部が正しく載るよう整えます。顔の筋肉をどう使うかによっても顎の症状、頭、首の症状を軽減することが出来ます。
8回目、9回目 上半身、あるいは下半身の繋がりを作ります。
今までのセッションによって、それぞれの部位が正しい位置にあるのでその部位が機能するよう促します。
10回目 全体の統合
全体を中心にまとめ上げ、重力に対して一番楽な身体を手に入れます。
- セッションを受けた後は筋力トレーニングは避けてください。
- セッション後は水を多めに飲んで下さい。
- 普段より多めに歩く事をお勧めします。
- セッション後はお風呂に入ってもいいですし、普通に過ごして頂いて大丈夫です。
- 精神疾患で内服中の方、癌疾患、リウマチ、感染症、水虫、動脈瘤、ホジキンス病、脳性麻痺、血栓症等。 また、風邪やインフルエンザ、発熱がある場合は回復してからお願い致します。