こんにちは、新宿区の神楽坂、江戸川橋付近で、ロルフメソッド(ストラクチュアル・インテグレーション)身体バランス調整する松本です。
セッションが終わったとき、立った時の感覚、いつもと違う姿勢、身体の軽さなど、いろいろ感じたクライアントさんが口にするのは、
「どうしたら、この状態を保てますか?」
僕は、この質問に対して、どこをどうすればよいという明確な答えを持っていません。
というのは、クライアントさんそれぞれが、多かれ少なかれ癖を持っており、クライアントさん自身が、そのパターンに気づくこと、そのことが、一番大切だと思っているからです。
なので、良い姿勢を保つことが出来るというのは、その人にとって一番居心地の良いポジションを見つけることが出来る感覚を持っていることではないのかな?なんて思っています。
身体感覚
僕は、よくセッションの途中で、
「どんな感じですか?」
とか、なんとも答えにくい質問をします。
(僕がこのセッションを初めて受けた時、こんなことを聞かれてもなんて答えていいか、わからなかったのをよく覚えています・・・笑)
こう感じなくてはいけないという正解みたいなものを、求めて聞いているわけではありません。
クライアントさんが、当事者という意識から離れてほしくないのと、 本人が自身の身体に対して気づく感覚を持つことが、一番大切なことだと思っているからです。
当たり前のことですが、身体はよくも悪くも変化していきます。
普通に生活している限り、同じ状態でいられることは、生きている限りあり得ません。
同じ状態を保つ努力をするというのではなく、今という瞬間、どういう感じなのかに気づく。
そして、自身で自分の身体を居心地がいい方へ持っていく。
ロルフメソッドで行われるセッションの時間は、そんな身体教育、内省的なeducation の時間です。
ロルフメソッドを受ける意味
では、ロルフメソッドを受けていい状態を保てないの?
という疑問も出てくるかもしれません。
これに対しては、そうかもしれないし、そうでないかもしれないという、あいまいな答えです。
良い姿勢を意識的に保とうとする時、多分身体のどこかを固めてしまっています。
良い姿勢を保つための努力ではなくて、居心地のいいポジションを見つける感覚を、自身で気づけるようになるためのメソッドだと思っています。
10シリーズが終える頃の身体は、始まる前と比べると、身体構造的にも、身体感覚的にもかなり変わっています。
人それぞれ、いろんな癖をもっていますし、絶対というのは世の中にはありませんが、癖と向き合う感覚と、物理的な身体構造の変化は、期待してもいいと思います。
もっと大切なことは、その体験を通じて、日々の生活に生かしていくだと思っています。
例えば、この体勢をしていたから、今まで痛くなっていたんだな!とか、こういう風に歩いたほうが、楽だな!とか言うことを大切にしていく。
そんな気づきを持った、自身の感覚と向き合っている人が好い状態をキープしている気がします。
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こちらの本で、こんな象徴的で、感覚的な文が書かれています。
「生命は自分の想像した通りのものではありません。ただ、世界はいつも変わらない姿あることがないのです。自分が思うものをそこに探しても何も得ることは出来ません。」
人は同じ川を二度と渡ることがないからです。あの時感じた感覚はなく、あるのはいまだけです。世界にあるのは、常に初めてのことです。
同じ状態を保つというより、良い感覚を楽しみながら生きる。
そんな生活を送れることが、良い姿勢を保つことなんでしょうね。
最後までお読み頂きありがとうございました。