今日もお読み頂きありがとうございます。伝統的ロルフメソッドを施術するS.I.プラクティショナー松本です。
先日、ストラクチャル・インテグレーション(S・I)を一緒に学んだ同期のアキさんと交換セッションを行いました。
アキさんは、作業療法士として、医療の現場で働く方で、SIを現場で生かす目的で、技術を習得しています。
月に一回、日付を合わせ交換セッションをしているのですが、今回は五回目のセッションでした。
やはり受ける側になってみると、多くの事が勉強になります。
人によってタッチも違うし、やってきたバックボーンも違うので視点も違います。
そして何よりも、現在の医療最前線でお仕事をなさっている方なので、毎回良い刺激を頂きます。
そこで感じたのは、やはり私がしているのはボディワークであり、医療とは違う視点だという事を認識しました。
こんなことを感じたのは、最近読み終えた「ボディーワイズ」ジョゼフ・ヘラ―&ウィリアム・A・ヘンキン著にこのような文を目にしたからです。
著者はこんな人です。
ジョゼフ・ヘラー カルフォルニア工科大学卒。航空エンジニアとして10年を過ごした後、人間性心理学、各種ボディワークを学ぶ。1975年ロルフ研究所の初代所長に就任。78年ヘラーワークを始める。ヘラーワークは、ロルフィングに、心理学的要素をテーマごとに織り込んで
いる点で、ロルフィングと分化していったボディーワークです。
まず、目指している場所の違い。
ヨガ、太極拳、ボディワークが、何を目指しているのかが記述してありました。
ヨーガや武術と、これまで述べたボディワーの主なちがいは、ヨーガや武術は結果を得るまで何年もの修行が必要であるというところにある。柔術の稽古を十回やっても身体のアライメントが変わることはまず期待できない。つまり、この世での完全に新しい自分の在り方を会得するまでは、瞑想、姿勢、実践を繰り返し行い、自己を鍛えなければならない。もちろんバランスと調和のとれたこのまったく新しい生き方を目指すという点ではボディワークと一致している。
目指している所が一緒なんですね。
ヨガのインストラクターの方を施術する機会があったのですが、お話ししているとこのワークと一致すること事が多くありました。
ボディワークの目的は?
バランスがとれているというまさにその事実によって、多くの心理問題は未然に防がれ、外部の事柄を問題として体験することのない新しい見方が可能になる。本書の始めのほうでみたように、「統合される」ということは「完全になり全体的になる」ということでもあり、それはまさに統合的ボディワークが目指している完全性と全体性という最終目標そのものである。
統合を目的としているのであって、「完全になり全体的になる」のを目的としています。
ん、完全?全体的?よくわからないなと感じた人は多いと思います。
ざっくりと簡単に表現するとしたら、どこにも不調な部分が無く、とても自由な体を手に入れること。
そして、新しい体を手に入れて、新しい視点で生活するできるようになる。
当然、結果として不具合のある部分は改善するのですが、そこが目的でなく、「完全になり全体的になる」が目的です。
もっと掘り下げると、精神的なこととかいろいろあるようですが、ここでは割愛させて頂きます。
日々ワークする上で、目先の改善にとらわれず、その先にある「完全になり全体的になる」事を視野に入れワークすることの大切さを改めて感じさせる一冊となりました。
最後までお読み頂きありがとうございました。