インフルエンザ後の背中の張りが、意外な場所を軽くした話

「年明けにインフルエンザにかかってしまって。それ以来、背中の上がずっと張っているんです」
今日お越しいただいたのは、月に一度のペースで通ってくださっているクライアントさん。予防接種のおかげで高熱(38.9度)は免れたそうですが、激しい咳や体の緊張は、思った以上に「背中のこわばり」として残っていました。
今回の狙いは、その「背中の上部」を解放し、まずは呼吸を楽にすること。
セッション中、背中を丁寧にリリースしていくと、みるみるうちに呼吸が深く、広くなっていくのが分かります。肩の力がふっと抜け、首がスッと長く伸びていく。
ここまでは、僕の狙い通りでした。 しかし、セッションの最後にクライアントさんが驚いた表情でこうおっしゃったんです。
「実は最近、ふくらはぎがつるような感じがして、足首がうまく曲がらなかったんです。でも今、足がすごく軽くて、曲げやすくなっています!」
実は今回、僕はふくらはぎも足の裏も、ほとんど触れていません。 アプローチしたのは、背中と頭の周り。
ロルフメソッドがベースにしている解剖学の視点に「スーパーフィッシャル・バックライン」という考え方があります。頭の先から足の裏まで、体全体の背面は一枚の膜(筋膜)のようにつながっている、という理論です。
もし最初に「足がつるんです」と伺っていたら、僕はふくらはぎを直接触っていたかもしれません。でも、背中の緊張を解いた結果、つながっている足首の可動域まで変わった。
「教科書に書いてあることは本当なんだ」 そう改めて実感させられたセッションでした。
体は、私たちが思っている以上に、深いところでつながっています。 一見関係なさそうな場所の不調が、実は別の場所を整えることで解決する。 そんな体の不思議と可能性を、これからもクライアントさんと一緒に見つけていきたいです。


